インフルエンザ0歳

  • 2017/3/14

0歳とインフルエンザ

 冬になり寒くなってくると流行するインフルエンザ。
まだ集団生活もしていないし心配ないかな、と思っていても、インフルエンザは感染力が非常に強く、親が感染して子どもに移してしまう事や、症状が出ていない他の子どもから気づかないうちに感染してしまうこともよくあります。
母親からの免疫を持ち風邪を引きにくいとされている6か月未満の赤ちゃんでも、インフルエンザにかかることがあります。
 インフルエンザの症状は、高熱ではなく下痢や嘔吐で始まる場合や、症状が軽く済む場合など様々です。小さな子どもの場合は合併症を引き起こしたり、重篤化することもあるので、早めに小児科を受診しましょう。

 
★赤ちゃんをインフルエンザから守るために
一番大切なことは、周囲がインフルエンザを持ち込まないことです。うがい手洗いを徹底し、周囲がインフルエンザワクチンを接種して、感染しないようにしましょう。
部屋の湿度を50−60%に保ち、乾燥しすぎないようにする事も有効です。
また、他の予防接種を受けるために小児科に行って、インフルエンザをもらってきてしまう事もあります。流行期間は、予防接種限定の時間に予約をしたり、人混みに行かないなどの工夫をして、赤ちゃんをインフルエンザから守りましょう。

 
★インフルエンザの予防接種はいつから?
インフルエンザワクチンは生後6か月から接種可能で、2−4週間あけた2回接種です。ただし、卵アレルギーがある場合は、アレルギー反応やアナフィラキシーショックを起こすことが稀にあるので、離乳食開始前や、卵をまだ食べたことがない場合は、医師とよく相談しましょう。
また、赤ちゃんのインフルエンザワクチン接種についての考え方は医師によって違います。免疫力が低い赤ちゃんを守るために接種した方が良いと考える医師もいれば、大人と比較してインフルエンザの抗体がつきにくいので必要ないと考える医師もいます。インフルエンザに感染すると重篤化が心配される持病を持っている場合は、かかりつけ医とよく相談し、家族が予防接種するなどして周囲から感染を防ぎましょう。
 
★授乳中でもインフルエンザワクチンは接種していいの?
大丈夫です。インフルエンザワクチンの接種は授乳中でも影響ないとされています。
また、万が一母親がインフルエンザにかかってしまいタミフルやリレンザ、イナビルを服用した場合も、授乳は継続して問題ないとされています。
 
★インフルエンザにかかってしまったら
6か月未満の赤ちゃんには、インフルエンザの薬は処方されません。
6か月以降1歳未満の赤ちゃんには、タミフルが処方される事があります。
家庭でできるケアの基本は、「安静・水分、栄養補給」です。
他の風邪の時よりも機嫌が悪くなかなか泣き止まないことも多いですが、脱水症状に注意し、医師と相談しながら、高熱や下痢や嘔吐、咳や鼻水などの症状に対処していきましょう。
離乳食を始めている場合でも、食欲がない時は無理に与えなくて大丈夫です。
食べられる場合は、おかゆなど消化のいいものだけを与え、授乳量とおしっこの量に注意し、皮膚や舌が乾燥しすぎていないかをチェックしてみましょう。
熱が高く眠れなかったり泣き止まなかったりする場合には、医師と相談した上で、必ず処方された薬を使ってください。一部の解熱剤は、インフルエンザ脳症の原因にもなると言われています。 
体力を消耗するのでお風呂は避けますが、汗を多くかくので、固く絞ったタオルで身体を拭き清潔にしましょう。
 
★夜間でも救急病院を受診する必要がある場合
・41度以上の発熱が見られる
(生後2か月未満の場合は38度以上)
・意識障害が見られる時や、繰り返す熱性けいれん(インフルエンザ脳症・脳炎の可能性)
・ぐったりして顔色が悪い。
・水分を取れていない。
・嘔吐を繰り返す。
インフルエンザは発熱後24時間以降でないと検査をしても陽性が出ないこともありますが、赤ちゃんの症状は急に重篤化することもあります。
いつもと違うなと感じた場合は、朝を待たず、遠慮せずに救急に電話で相談しましょう。

★その他の症状
・咳や痰が長引き、肺炎や気管支炎を起こすことがあります。 
インフルエンザの症状が落ち着いてきたのに再度発熱する場合や、呼吸が浅く苦しそうな場合、肺炎になってしまっている可能性もあるので、再度診察を受けましょう。
・鼻水や咳が多く、インフルエンザの症状が落ち着いてきたのに再度発熱したり、耳の痛みを訴える場合(訴えられない時はとにかく不機嫌で泣き止まないなど)は中耳炎になっている可能性があります。耳以外にも症状がある場合には、耳鼻科でなく小児科でまず相談しましょう。

記事:一般社団法人うちナース

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